査証(ビザ)申請

Last update: Oct./25/2008

日本国籍であれば多くの国で短期間の観光や商用での訪問の際には査証(ビザ)を取得する必要がありませんが、留学の際にはビザが必要となります。 留学に関係するビザは、学生用のFビザおよび専門学生用のMビザと、交流訪問者のJビザとなります。私はいわゆる客員研究員という立場での滞在なのでJビザとなります。 留学する本人がJ-1ビザ、家族はJ-2ビザとなります。

申請手順の詳細は駐日米国大使館ビザサービスで必ず確認して下さい。 ここでは、スケジュールの立案に役立つ程度に、簡単に流れを説明しておきます。東京、大阪、那覇は、下記の手順となります。札幌、福岡は、面接の一週間前までに 申請書類を郵送する必要があるようです。

ビザ申請手順(東京、大阪、那覇)
1.留学先を決める
2.受け入れ先にDS-2019の送付を依頼する
本人と家族それぞれに1枚ずつ必要。時間がかかる場合もあるので留学先、期間が決まったら早急に。
3.申請書類を準備する
旅行会社などに依頼することも可能。その場合、旅行会社の用意する質問書に回答。
4.ビザ申請費を支払う
Pay-easy 対応のATMから131ドルを日本円で支払う。
5.SEVIS FEE を支払う
Jビザは180ドル。F,Mビザは200ドル。郵送もしくはインターネット(クレジットカード)で支払い
6.面接の予約をする
居住の都道府県を管轄する米国大使館もしくは総領事館の面接の予約を取ります。 同行家族も面接が必要ですが、13歳未満の子供の面接は免除されています。
7.大使館または総領事館にて申請書類を提出し面接を受ける
8.ビザを受け取る
面接の1〜2週間後に申請時に提出したEXPACKで郵送されてきます。

Jビザを取得するためにはDS-2019(書類:交流訪問者適格性証明書)を発給できる米国政府認可プログラム機関から交流訪問者として受け入れられていることが 必要となります。(F、MビザはI-20を発給できる米国政府認可機関からフルタイムの学生として受け入れられていること。) ビザ申請の際にDS-2019を提出しなければならないので、留学受け入れ先が決定したら早めにDS-2019を送付してもらいましょう。 なお、DS-2019に記載されているプログラム開始日の30日より米国に入国することができます。

UCSBの場合は、ネット上のシステムに登録することで手続きが始まりました。システムのアドレス、パスワードは受け入れ研究室の秘書さんから連絡がありました。 受け入れ先によっては相当時間がかかることがあります。私の場合も夏休み(だろうと思われる)に登録したので1ヶ月近く放置されていました・・・。 遅いようだったらどうなっているか問い合わせましょう。アメリカではこちらからアクションを起こすことが必要です。

東京もしくは札幌で申請する場合、I-20やDS-2019に記載されている登録日あるいはプログラム開始日まで1ヶ月ない場合は、 I-20やDS-2019が届くのを待たず、フォームなしで面接を受けることが可能です。I-20やDS-2019は届き次第ビザ申請先の米国大使館もしくは総領事館に郵送します。

2008年10月27日よりSEVIS費用が変更 (2008年10月28日) SEVISシステムと受入れ学校の認証プロセスを更に向上させるため、SEVP (Student and Exchange Visitor Program) は、 10月27日より、F、M、Jビザの申請者並びに受入れ学校のSEVIS費用の変更を発表しました。 学生ビザ(F並びにM)のSEVIS費用は100ドルから200ドルに、交流訪問者ビザ(J)のSEVIS費用は100ドルから180ドルに変更されます。

ビザ申請のためには、その他にも十分な資金を保有していること(スポンサーが確定していること)が必要となります。 私の場合は会社員なので会社から給料が出ていますが、会社からの留学ではない場合は日本学術振興会などから留学助成金をもらう必要があります。 留学先の教授の研究資金から支払ってもらう場合もあります。いずれにしろ資金の証明が必要となります。 私の場合は、会社からの推薦状(一切の費用を会社で負担する旨の記述あり。)を提出しました。

また、適切な英語力があることもビザ発給の要件になっています。私の英語力はたいしたことはありませんが、面接で聞かれることは、どこに留学するのか?期間は?何を勉強するのか?など 簡単な質問なので何とかなるでしょう。

ちなみに、家族は 米移民局の事前認可がない限り、J-2ビザで働くことはできませんが、学術機関で学ぶことは可能。しかしこれは裏を返せば事前認可があれば働けるということ。

申請書類

1.パスポート
現在有効なパスポートおよび過去10年間に発行された古いパスポート。パスポートはIDページ(顔写真付)が見えるよう開いてクリアファイルに入れる。
2.DS-156(ビザ申請書)
必要事項をオンラインで入力し、3ページ全てを印刷(必ず片面印刷)。 申請書はホチキスで止めない。ビザ申請書DS-156の質問#8、#9、#34、#41(署名) に必ず回答を記入。質問に該当しない場合は “NONE"、または "NON-APPLICABLE"と記入し、空欄のままにしない。
3.カラー写真
5cm x 5cm。背景白、最近6ヶ月以内撮影のカラー写真1枚(白黒不可)。頭部(頭上から顎の下まで)は25mm×35mm。 顔を写真の中央に置き正面に向けて撮影。DS-156の所定の場所に糊またはテープで貼付。
4.申請料金の支払い証明(ATM領収書)
 
ビザ申請料金を日本円で支払い、オリジナルのATM領収書(利用明細)を提出。インターネットバンキングでの支払いは不可。理由にかかわらず(ビザ申請を取りやめた場合も含む)払い戻し不可。
5.DS-157(非移民ビザ補足申請書)
16〜45才の男性のみ。
6.DS-158(連絡先及び職歴書)
16才以上のすべてのF、M、Jビザ申請者はDS-158申請書が必要。
7.DS-2019(交流訪問者適格性証明書)
J1「交流訪問者」ビザの申請にはSEVIS仕様のDS-2019のオリジナルおよびSEVIS費用が必要です。 また、家族がJ2ビザを申請する場合は、家族一人一人にDS-2019が必要。
8.I-901 SEVIS費確認書
学生・交流訪問者ビザの申請には、ビザ申請料金の他にSEVIS費用の支払いが必要。
9.財政証明
銀行の残高証明や給与明細書等、一切の費用をまかなう証明となるもの。
10.成績証明書
ビザ申請日から遡って過去5年間に米国留学の経験がある方は、留学していた期間の成績証明書を米国の学校から入手する。米国留学の経験がない場合は、最近3年分の成績証明書を日本あるいは米国以外の学校から入手し提出。
11.科学(化学)技術関連プログラム
科学(化学)技術関連プログラムに出席する方は、完全な履歴書、すべての出版物のリスとト(該当者)、"Conference Questionnaire" 、学校からの許可通知・手紙の提出が必要。
12.裁判記録または警察証明
逮捕歴や犯罪歴のある方は判決謄本/罰条およびその内容、または拘禁記録のコピー(恩赦や大赦等の措置がとられた場合も含む)とその英訳を提出。
注)逮捕暦や犯罪歴がない方は提出の必要はありません。
13.宛先を記入したエクスパック 500 (EXPACK 500)
返信用封筒。ビザが添付されたパスポートやその他の書類は後日郵送。EXPACK 500は郵便局やコンビニで購入できます。
14.面接予約確認書
面接予約確認書は申請者それぞれに必要。
注)面接予約確認書に記載されている時間は、実際の面接開始時間ではなく大使館の入館手続きが開始できる時間です。
15.クリアファイル
上記の全ての書類を順番通りにクリアファイルに入れる。下記参照
16.家族のビザ
家族が、後日別途ビザ申請する場合、DS-2019のコピーおよび当該申請者のビザページのコピーと共に、本人との関係を証明する戸籍または婚姻証明のコピーを提出。
注)クリアファイルに入れる書類の順番
1.パスポート
2.DS-156
写真とATM領収書(利用明細)を貼付
3.DS-157
4.DS-158
5.その他 添付書類
I-20/DS-2019/SEVIS領収書/I-797、 証明書など
6.Expack 500
7.面接予約確認書
裏面を表にして入れる

面接について

面接は居住地を管轄する都道府県の米国大使館もしくは総領事館で行われます。私は関東在住ですので東京にある米国大使館に行きました。 13歳以下の子供は面接が免除されるため、妻と私の二人が面接の対象者でした。

予約時間に米国大使館正門前の列に並びます。日によっては朝から長蛇の列になっています。できれば予約は朝早めの時間にした方が遅れが少なくてすむと思います。 また、開門まで門外で待つことになります。雨が降ることもありますし、冬季はかなり冷え込むことと思います。防寒対策はしっかりした方が良いです。 私は、2月の早朝に面接で予約時間の30分ほど前に到着いたしました。天気は良い日でしたがビル風もあって大変寒かったです。

開門後、ゲートでセキュリティーチェックがあります。空港のセキュリティーチェックのような感じではありますが、一人ずつなのでかなり時間がかかります。また、 もちろん危険物は持ち込めませんが、飲食物なども持ち込めないのでゲート前のBoxに入れなければいけません。また電子機器の持ち込みもできません。携帯電話、 音楽プレーヤーなどは、セキュリティーチェック時に札と引き換えに預けることになります。

入館後は、まず待合室の入り口で申請書類のチェックがあります。書類の順番などが違っていた程度であればその場で直してもらえますが、記載不備などがある場合は、 追記後に再度並びなおしてチェックされるようです。また、私の会社の方が写真の背景に若干影があることが問題となって取り直しにりました。そんな場合に備えて、 入り口脇にインスタント写真機があります。私は直接確認していませんが、1000円札のみ受け付けるようですので、 念のため人数分の1000円札を用意しておいた方が良いかもしれません。

警備の兵隊のブースを抜けて中に入ると待合室です。待合室では時間帯によっては2時間ほど待たされるようです。我々も40分ほど待ちましたので、本などを持っていくと 良いかもしれません。順番に名前を呼ばれ、まずは全ての指の指紋を紋採取されます。その後、待合室で待っていると再度名前を呼ばれて面接を受けることになります。 面接と言っても個室に入るわけではなく、チケットを買うときのように仕切られた窓口があるのみです。 一緒に申請している妻と二人同時に呼ばれて一緒に面接を受けます。どこに行くのか、何を勉強するのか、滞在期間はどれくらいか、などを英語で聞かれました。 海外の空港で入国時に聞かれるような感じです。面接官によっては日本語も話せる人も居るようでした。

特に問題がなければこれで終わりで、ビザは1週間程度で郵送される旨の注意書きをもらって終了となります。

米国大使館・総領事館の所在地と管轄都道府県
在日米国大使館
所在地: 東京都港区赤坂1-10-5
管轄地域:東京、神奈川、千葉、埼玉、群馬、茨城、栃木、福島、山形、新潟、長野、山梨、静岡
在札幌米国総領事館
所在地:北海道札幌市中央区北一条西28-3-1
管轄地域:北海道、秋田、青森、岩手、宮城
在大阪・神戸米国総領事館
所在地:大阪府大阪市北区西天満2-11-5
管轄地域:大阪、愛知、愛媛、福井、岐阜、広島、兵庫、石川、香川、高知、京都、滋賀、三重、奈良、岡山、島根、徳島、鳥取、富山、和歌山
在福岡米国総領事館
所在地:福岡県福岡市中央区大濠2-5-26
管轄地域:福岡、鹿児島、熊本、宮崎、長崎、大分、佐賀、山口
在沖縄米国総領事館
所在地:沖縄県浦添市当山2-1-1
管轄地域:沖縄、奄美諸島、鹿児島の一部

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